Concept

#1

 従来のヒーローでは世界を救えない。


  いつの時代もヒーローが求められてきた。 問題が起きたとき、「誰か助けて!」と叫べば必ず助けに来てくれる。そして問題を解決してくれる。あなたも、心のどこかでそのようなヒーローの登場を望んではいないだろうか。
  英雄的行為やそれを賛美する心情をヒロイズム (英雄主義) という。ヒーローを待ち焦がれる。それは、ある側面では、自分の問題を誰かに解決してもらいたいという他責のメンタリティである。 時にヒロイズムは人を堕落させる。英雄主義的ヒーローが去った後、残された人々は自身で問題を解決する能力は開発されていない。「誰かがやってくれるだろう」。それではダメなのである。
  先の読めない「VUCA」と言われるこの時代、受け身や他責の姿勢では社会で通用しなくなるだろう。他者依存を助長してしまうような従来のヒーローでは、これからの世界は救えないのである。

#2

「Anyone can be a hero」


  「ヒーローを待ち焦がれていては、人は成長できない」。では、どうしたらよいのか?
  誰かに助けを求める(誰かの助けを待つ)のではなく、自らがヒーロー(主人公)になればいい。ヒーローになるかならないかではない。どんなヒーローになるかが重要なのだ。
  自分自身でシナリオを描き、演じ、その舞台を演出する。そして自らの人生の物語を創っていく。あなたの人生の主人公はあなたなのだから。こんなメタファーを、遊び心(ユーモア)を持って受け入れ、実行に移したならば、あなたもきっとヒーローになれる。

#3

"ヒーローを育む陰のヒーロー”


  自分の人生に対し、主体的に、そして果敢にチャレンジすることを「ヒーローシップ」という。困難を乗り越えて成長してこそヒーローなのである。とはいえ人間とは弱いもので、壁にぶつかったり、迷いが生じたり、エネルギーが枯渇したりしたとき、自分一人ではくじけてしまうこともある。そんなとき、背中を押してくれる存在がいたらどんなに心強いだろうか。
  人を動機 (勇気) づけるため、時には励まし、叱咤激励する。あるいは手本を示したり、示唆したりして陰で支える。それもまた「ヒーローシップ」である。そのようにして、私利私欲を超えた使命感と情熱を持って新たなヒーローを育む、それがインスパイアマンなのである。
  先行き不透明かつ予測不能な時代において、持続可能な社会や、そこに貢献するようなハイパフォーマンス組織をつくるためには、自分のアタマで考え、行動できる人 (ヒーロー)を多く生み出す必要性がある。世界を救うことがヒーローの神髄であるならば、これからのヒーローは、そのような人の成長を支えることに無上の喜びとロマンを感じることだろう。今、世界はそんなヒーロー(インスパイアマン) を必要としている。